【レポート】HafH Diversity in Residence Project vol.1 

辻本健輝・ツジモトコウキ「The Birth of Diversity from Identity」

(文:Kasumi in HafH Nagasaki )

 

3月18日~24日までHafH Nagasaki SAIで開催された【Diversity in Residence vol.1  “The Birth of Diversity from Identity“】  が無事に終了を迎えました。貴重な1週間の様子を皆さんにもお裾分けしたいと思います。

 

 

まずこのイベントについてご説明を。

 

普段なかなか接する機会の少ない「Diversity(多様性)」と暮らしをともにすることで彼らの考えや暮らし方を感じることができるというHafHオリジナル企画です。第1弾のゲストは長崎県出身の双子の画家、辻本健輝さん・ツジモトコウキさん。

 

お兄さんの辻本健輝さん(写真左)は、長崎を拠点とする油絵画家で22歳の時に日動画廊が主催する若手作家の登竜門 、昭和会展で「松村謙三賞」を受賞されました。その後も地元長崎で精力的に活動していらっしゃいます。

 

一方、弟さんのツジモトコウキさん(写真右)は、東京を拠点とする日本画家。多摩美術大学卒業。日本画からは想像もつかないような色鮮やかでパワーを感じる作品を制作していらっしゃいます。

 

これまでの制作過程の様子

 

途中、テレビ取材が入るなど、長崎県内でも注目を集めた本プロジェクト、ひっきりなしに見学者が二人に話しかけ、夜はHafHスタッフや宿泊しているお客様も交えてお酒を飲み交わしながらずっとおしゃべり。二人が名付けた「よなよなハフ」プラン!(非公式)では、お酒をかわしながらスタッフが描いた絵に、健輝さんが手を加えると、平面でしかなかった絵があっという間に立体的になりました。本当に不思議でしかありません。

 

宿泊者の方と辻本さんたちが「よなよなハフ」で出会い、何か新しいことができそうだとお話が盛り上がる様子を聞けば、HafHがやりたいことの1つが実際に目の前で起こった瞬間だと感じました。

 

●最終日のトークセッション

 

代表のRyoを司会に、お二人のこれまでの経緯や日本画と洋画の違い(実際に日本画で使われる顔料を見せてくださいました) 長崎への思いや今回描いてくださった絵の説明などなど、貴重なお話をたくさんしてくださいました。

 

 

高校卒業と同時に弟子入りされてプロになった健輝さんと、美大に進まれてプロになったコウキさん。お二人がおっしゃった美大に進学しても、しなくてもプロになれるということを自分たちが言うことで説得力が増す。という言葉は多くの画家を目指す方々の心に残ったのではないでしょうか。会期中も多くの高校生が彼らに進路相談する姿が見受けられて、貴重な時間となったという感想をいただきました。

 

長崎は芸術に関する土壌としてはまだまだ。日本はヨーロッパに比べて芸術が身近ではないような気がします。「画家がどうやってビジネスをするのか」リアルなビジネスの話も聞くことができました。今期間中に、お二人の絵画も実際に商談まで進んでいたシーンもあったのですが、こうしてただ紹介するのではなく、「旅をしながら仕事になる」HafHの本当のコンセプトにつながる場としても、今後、画家に限らずあらゆる方面でのアーティストが長崎で活動したいと思われるような場所にしていきたいですね。

 

このイベントを通して芸術にはとんと無知な私が、とても気さくで優しいお二人とたくさんお話して、画家としてはもちろんですがそうではない面も少し知れたような気がします。

 

このイベント期間中にいらしたお客様から「こんなに近くで描いている姿を見れるなんて貴重ね」「お二人共とても丁寧に説明してくださって嬉しかった」「こんなにイケメンな双子の画家さんが長崎にいたなんて知らなかった」などなどとても素敵な言葉をいただきました。

 

今後も画家だけではなく色んな多様性を迎え入れ、HafHに滞在してもらいながら理解を深める機会を提供していきたいと考えています。実際に私がとっても楽しかったので皆さんにも是非体験して欲しいです!!

 

最後に「お二人の作品はイベント後も見られるんですか?」と質問してくださったそこのあなた。安心してください、見れますよ。いつでもHafH Nagasaki SAI 2F コワーキングスペースでご覧いただけます。(1階のカフェで飲み物をご注文の上、お越しください!

 

長崎にいらした際は、ぜひ、お二人の素敵な作品を見にいらしてください。Crew一同お待ちしております!

 

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